まだ寒さの残る季節ですが、日本産科婦人科学会九州連合地方部会の皆様には、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
このたび第64回日本産科婦人科学会九州連合地方部会・第58回日本産婦人科医会九州ブロック会を長崎で開催させていただくことになりました。おりしも本年は長崎大学医学部開講150周年にあたります。江戸幕府の要請で来日したポンペが最初に西洋医学を講じたのが安政四年(1857年)で、それから150年という月日が過ぎたことになります。ペリー艦隊が来航したのは1853年ですから、それからわずか4年で西洋医学は講じられたわけで、江戸や京都では新選組や尊王攘夷派が暗躍していたと思うと、早くも次の時代を見据えて西洋医学を学び始めた先駆者たちの意気込みが見えてくるような気がいたします。その30数年前に長崎の私塾で西洋医学を教えたシーボルトは、ポンペと同時期に二度目の来日をしていますが、シーボルトに医学を学ぼうとするものはなかったそうです。医学は当時から日進月歩であったということだろうと思います。長崎にはシーボルトやポンペにちなんだ遺跡がいくつも残されています。学問に頭を使い、スポーツに汗を流したあとは、ぜひ時間を作って出島など当時の遺跡を見学し、西洋医学発祥の時代に想いを馳せていただければと思います。
特別講演は長崎大学大学院医歯薬学総合研究科分子医療部門人類遺伝子学分野教授で日本人類遺伝学会理事長の新川詔夫先生にお願いしてあります。またワークショップ、一般演題、ランチョンセミナーなど、例年と同じようなスタイルで企画しております。たくさんの演題をいただきますよう、お願い申し上げます。
会員の皆様と長崎の地でお会いできることを心より楽しみにしております。 |